鳥取県 JA鳥取中央

規格外キャベツで藻場を食い荒らすムラサキウニを商品に

2023年5月号

ムラサキウニの試験養殖に野菜の無償提供で協力!

 JA鳥取中央倉吉秋冬野菜生産部は昨年11月から、虫害などで出荷できなくなったキャベツをムラサキウニの餌として鳥取県漁協へ無償提供しています。
 鳥取県沿岸では藻場を食い荒らすムラサキウニが大量発生したことから、そのウニを捕獲して養殖し、食用として付加価値を高めようと計画が考案されました。県漁協は県内2か所の漁港で計5000個のウニの試験養殖を開始。しかし、ウニは食欲旺盛なうえ、身入りや味に効果的な餌の確保が課題となり、県漁協が県や普及所に相談し、同部への依頼が来たのです。
 同部では55戸が10.8ヘクタールでキャベツなどを栽培。ブランド力を向上させるため、厳しい選果基準をクリアしたものだけを出荷しています。今シーズンは規格外のものを週に一度、約150キロ提供。同部部長の高岡錦稔さんは「農業と漁協でこれまで接点がなかったが、食に携わるもの同士、協力していきたい」と話しています。
(細谷里咲子)